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香り歳時記 ー11月 日本茶ー

2016.11.11

私たちの生活にいつも身近にある日本茶。寒くなり、温かいお茶を飲むとホッとします。日本茶の歴史と効用をご紹介します。

10月から11月に開花するお茶の花。
あまり目にする機会が無いような気がします。

ツバキの花によく似たお茶の花ですが、茶畑では茶の葉に栄養を行き渡らせるため、花が咲くとすぐに摘み取ってしまうそうです。
増やす時は種からではなく挿し木を行うとのことなので、花や実を目にすることが少ないのですね。

11月は日本茶についてお届けします。急に寒さが増すこの季節。暖かい部屋でいただく日本茶の味と香りは、体ばかりではなく気持ちまで暖めてくれるような気がします。

日本茶の歴史

チャノキはツバキ科カメリア属の常緑広葉樹。原産は中国雲南省あたりと言われています。
中国では周の時代(BC2000年頃)には山地で採れるヤマチャがあり、薬草を試す時の毒消しに使われていたそうです。

日本へは奈良時代から平安時代頃伝えられました。
初めは僧侶や貴族のみが使用できる薬用植物として、喫茶が広まったそうです。
貴族の衰退とともに一時廃絶になりましたが、鎌倉時代に留学僧の栄西禅師が種を持ち帰り日本に広めました。
禅師の書いた日本最古のお茶の本『喫茶養生記』には、「茶は養生の仙薬、養生の秘訣は五臓(肝、肺、心、脾、腎)を保つこと。茶はその苦味をもって心臓を強くし、五臓の調子を整える。また、茶は酒をさまし、眠気をとり、精神を高揚させる。傷を癒し、疲労感をとり、利尿をよくする。飲水病(糖尿病)、中風、食欲不振、脚気にもよい」と書かれています。

室町時代では現在の抹茶方式で飲まれていて、鎌倉時代に入り村田珠光や千利休などの名将も現れ「茶の湯」は隆盛を極めました。
江戸時代には煎茶が飲まれるようになり、庶民の間にも急速に普及していきました。

近代の研究で、緑茶にはビタミンCが多く含まれること(1935年三浦政太郎博士)、タンニンの効用(1985年嘉田恒博士)などが発表され、保健飲料としての価値も見出され、今でも多くの人々に愛飲されています。
伝承されている効果として、「眠気を覚ます」「咳を鎮める」「熱を冷ます」「尿の出をよくする」「臭いを消す」「酔いを覚ます」「食あたり治癒」などが挙げられています。

日本茶の効用

~体への働き~
○風邪予防
お茶に含まれるカテキンには殺菌効果があり、風邪のウィルスと結びついて感染力を弱める力がありあます。お茶でのうがいは風邪予防に効果があるということです。
これからの風邪の季節には役立ちますね。

○余分な脂肪を分解する
日本茶にも含まれているカフェインには、脂肪を燃焼させる作用があるので、ダイエット効果が期待できます。ウーロン茶のコマーシャルでも有名です。
また利尿作用もあるので、むくみへの効果も期待できると思います。食べ過ぎや二日酔いには、余分な脂肪を分解し、体液を排出し肝臓の分解能を高めるビタミンCを多く含む緑茶を飲むといいでしょう。
年末に向かって宴会やパーティーの多いこの時期には必須です。

○口臭を消す
緑茶に多く含まれるフラボノイドは、歯磨き粉に含まれることからもわかるように、口臭を消し口の中を爽やかにします。
また、カテキンには脱臭効果、タンニンには雑菌の繁殖を抑える効果があります。
食後のお茶は美味しいだけではなく口腔衛生にもよいということです。

~肌への働き~
ビタミンCとカテキンには、メラニン生成を抑制する働きや肌の水分を保つ働きがあります。お肌のくすみやシミを予防してしっとりさせる効果が期待できます。
日本茶を飲む習慣で美肌を手に入れることができるかもしれませんね。

以前スパプロデュースを行った時に、「和のスパ」に粉末の緑茶のフェイスパックメニューを入れたことがあります。1回でも美白効果を感じることが出来ましたよ。

~心への働き~
仕事の合間や終了時に、友達や家族との団欒に、香りと共にいただくお茶は心身共にリラックスさせてくれます。日本茶に含まれるカフェインには覚醒作用がありますので、リフレッシュ効果も期待できます。

湯気から立ち上る香りにはアロマテラピー効果があるのですね。
最近では茶香炉があちこちで使われるようになりました。日本茶の茶葉を熱して香りを楽しむものです。旅館や和食のお店などで見かけます。

日本茶の香りは、日本人にとっては落ち着く香りであり、海外の人にとっては日本を象徴する香りなのでしょう。

伝統ある日本茶を利用することで、セルフケアばかりではなく、人との繋がりを感じる豊かな時を作ってみてはいかがでしょう。

【参考文献】
独立行政法人農業・食品産業技術装具研究機構野菜茶業研究所山本真理編,「茶の機能」,学会出版センター,2002