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お客様からのセクハラ・痴漢行為どう対処すべきか

2019.2.12

派遣型マッサージのセラピストに対する痛ましい事件が起こりました。男性の利用者も増加している美容・リラクゼーションのお仕事で、お客様からのセクハラ行為にあってしまったらどう対処するのが正解なのか、皆様と一緒に考えていきたいと思います。

先日、派遣型マッサージ(リラクゼーション)のセラピストに対する強制性交等を理由に有名俳優が逮捕されました。美容・健康業界で働く一人として、一日も早く真相が明らかとなり、被害者の方に心穏やかな日が戻りますことを心より願っています。

今回の件をはじめ、派遣型だけでなく、サロンにて施術を行う施術者に対するセクハラ行為や痴漢行為も数多く確認されています。皆さんや皆さんの周りにも被害にあわれた方がいるのではないでしょうか。

今回は施術中にお客様からセクハラや痴漢行為をされた時、どのように対処すれば良いのか考えていきたいと思います。

 

実際にあったお客様からのセクハラや痴漢行為は?

  • 胸やお尻に触られた
  • 鼠蹊部(そけいぶ)のマッサージを断っても執拗に迫られる
  • 局部を露出してきた
  • どこが凝っているかの質問に「股間です」と下品なジョークを返された
  • 自分の性生活について延々と語られた
  • 交際相手や性生活について執拗に質問された
  • 食事やデートなどに執拗に誘われた。断ったら指名を外された

これらはWEB上に投稿されていた女性セラピストに対するセクハラ・痴漢行為の一部です。

当然ですが施術内容やサービス内容に含まれていない性的サービスや、施述内容と関係ないお客様からの身体接触については、断ることができます。また、痴漢行為はやめさせ抗議すること、場合によっては慰謝料を請求することも可能です。※証拠保全がある場合

しかしながら、実際にこんなことをされたり、言われたりすることを想像すると、不快なのはもちろん、基本的に施術はお客様とセラピスト二人だけの密室で行われることが多いため、身の危険を感じたであろうことは容易に想像できます。

せっかく好きで仕事を選んで、誇りを持ってスキルを磨いてきた人が、このような経験から自分の職業に対し恐怖を覚え、辞めてしまったとしたら本当に残念でなりません。

 

絶対に上司に相談すること!

客から施術中にセクハラや痴漢行為を受けた場合、必ず上司や会社に報告することが鉄則です。

中には「それぐらい自分で対処して」と心ない対応をされることを恐れて、誰にも言えずに我慢してしまう人もいるかもしれません。

でもそれは絶対にやめましょう。

あなた自身に落ち度はなく、また、会社(雇い主)にはあなた(労働者)を守る義務があるからです。

 

これは「労働契約法第5条」に会社(雇い主)の義務として明確に示されています。

【労働契約法第5条】
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

 

また、「男女雇用機会均等法第11条」にも、会社(雇い主)は職場における性的な言動によって被害を受けているセクハラの被害者からの相談に応じ、またセクハラが起きないように適切な体制の整備等をする義務を負うことが示されています。

【男女雇用機会均等法第11条第1項】
事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

 

このように、会社は従業員がセクハラや痴漢被害にあわないよう努力する義務があり、さらに被害にあった従業員に対し、同じことが起こらないよう対策をとる義務があるため、自分の身を守るために会社や上司に相談して、対処してもらうことが一番良いのです。

また、個人攻撃を避けるためにも、事態を自分の問題に納めず会社の問題として取り扱い、対処は会社主導で行ってもらいましょう。

※ここで言う従業員とは、会社に直接雇用されている労働者(正社員、契約社員、パート、アルバイト)のことです。派遣社員の場合は派遣元企業がその義務を負います。また、業務委託契約を結んでいる場合は労働者という立場にありませんので注意してください。それでも相談することは大切です。

 

会社側から、セクハラや痴漢被害にあった時の対処の仕方を示してもらう

セクハラや痴漢被害にあった場合、流れとしては、上司に報告し、上司から抗議や対応をしてもらうことになると思います。

しかし、施術者にとって、上司に報告するためとはいえ、施術を中断するかどうかを判断するのは難しいことです。こんなことぐらいでと怒られ、自分の評価が下がってしまうかも…と躊躇してしまうこともあるのではないでしょうか。

それを防ぐためにも、会社の方から対処方法の指針を示してもらいましょう。

たとえば、

・明らかに故意とわかる身体への接触があった時、一度やめてくださいと言っても聞いてくれなかった場合はだまって部屋を出ても良いか。

・執拗に股間に触ることを強要してきた客に対し、店長を呼ぶと警告してもやめなかった時には施術の途中でも店長を呼びに行っても良いか。

・施術に入る前に、セクハラや痴漢行為を禁止すること、またそのような行為があった場合には施術を中止しただちに退店してもらうことを明記した書類にサインをもらう。

など、なるべく具体的に指示をもらいましょう。

 

少し問題なのが、言葉によるセクハラ行為です。

言葉によるセクハラ行為の場合、不法行為とまでは言えない微妙な部分があるため、店側としてはある程度聞き流すテクニックを身につけてほしいと思っていることもあるのです。

お客様が女性の場合でも、嫌なことを言われたからといって、すぐに入店拒否をすることはできませんよね。どのぐらいまでは許容しなければならないのかは確認しておいた方が良いでしょう。

とはいえ心に傷を負ってしまっては元も子もありません。他の人には許容できることでも自分にはできないこともあります。そういう時は施術後に上司に相談し担当から外してもらうと良いでしょう。あなたの心と身体が一番大切です。

 

相談・報告した内容は記録に残しておく

上司に相談する際は、必ず内容を記録に残しておきましょう。例えばメールで相談したり、報告書という形で書面で渡したりするのが良いでしょう。

記録や書面に残しておくことで相手にも本気度が伝わりますし、万が一対応をしてくれなかった時の証拠にもなります。

また、これはあってはならないことですが、会社からの対応が間に合わず、今回のような事件になってしまった場合、その記録は犯行を決定づける証拠のひとつとして採用されるかもしれません。

自分の日記や手帳にされたことを具体的に記録しておくのも役立つことがあるそうです。

ただ、絶対的な証拠となるわけではありませんので、自衛することがやはり1番です。事件が起こらないよう対応を求め続ける。それでもダメなら転職などで職場を離れることを検討しても良いかもしれません。

 

仲間との情報共有も大切です

固定担当制ではない場合、スタッフ同士で情報を共有しあらかじめ対処法を聞いておくことで執拗なセクハラや痴漢被害を防ぐことにつながるかもしれません。

何が自分の身を助けることにつながるかわかりません。なるべく多くのスタッフと気軽に情報交換ができる状況を作っておくと良いでしょう。

 

自分が我慢すれば…は負の連鎖。嫌なことを我慢するなら次のステップに!

非常識なことをする人は、さりげなく避けたり笑顔でごまかしたりしてもそれを嫌がっていないと誤解することもあります。しっかりと「やめてください。」と言葉にすることも大切です。その一言で態度を改めてくれればそれに越したことはありません。

それでもやめてくれず、性的な嫌がらせや痴漢行為のターゲットとなってしまった時は、絶対に会社に相談してください。

まじめで優しい人は会社に迷惑をかけるかもしれないという心配や、自分が悪いのではという思い込みから、自分さえ我慢すれば事態を収拾できると考えてしまうかもしれません。

でも、それは良い選択とは言えません。なぜなら、一人で抱え込み、他の人は誰も把握していないという状況は、事態をエスカレートさせてしまうことにもつながりかねない危険な行為だからです。

これ以上被害を出さないためにも、なあなあで終わらせず、しっかりと会社に報告、相談をしましょう。あなたの勇気があなただけでなく、周りへの被害を防ぐことにもつながります。

 

また、上司が十分な対処を取ってくれないからといって、あなたが我慢することはありません。

上司よりも上の立場の人に相談することや労働局、弁護士等に相談することもできます。

ただ、そうなってしまうとその会社に居続けることにこだわるよりも、転職を考えても良いのではないでしょうか。

 


セクハラや痴漢行為、性犯罪は女性の尊厳を踏みにじる卑劣な行為です。普段から上司や同僚と性トラブルにあった場合についての対処方法などを話し合ったり、困った時にはすぐに相談したりと、良い関係を築き、被害にあうことを防ぎましょう。

とはいえ、非常識な人のために、男性の利用者が嫌な目に合うようなことはあってはいけません。性別関係なく人を美しくしたり癒したりする素晴らしい仕事のプロとして、自分の身を守りながらも活躍していっていただけたら幸いです。