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短歌にみる植物物語 ~7月 月見草~

2019.7.2

短歌の中に登場する植物にスポットを当てる「短歌にみる植物物語」。今月は「月見草」。セラピストの皆様には「イブニングプリムローズオイル」としておなじみかもしれませんね。今日は与謝野晶子さんの作品とともにご紹介いたします。

花引きて 一たび嗅げば おとろへぬ 少女ごころの 月見草かな -与謝野晶子

【読み】
はなひきて ひとたびかげば おとろへぬ おとめごころの つきみそうかな

 

【訳】
花を顔に引き寄せて香りを嗅ぐだけで傷んでしまう。乙女心は傷付きやすい月見草のようです。

 

ちょっと触れただけで枯れてしまう繊細で可憐な月見草に、少女の心模様を重ねた可憐な印象を受ける歌です。

これが金子みすゞさんの詩でしたら、そのままの意味に受け取れるのですが、「情念の歌人」与謝野晶子さんの作品となると、少し深読みしたくなってしまいます。

一夜だけ咲く月見草に重ねて、「一晩だけでも私に触れてくれたなら、きっと純真な乙女心や常識、規範を全て壊してしまいそうです。」という何とも官能的な歌にも思えてきます。

一晩で白からピンクに色を変える月見草に例えたところもかなり妖艶な印象を受けます。

この作品は、明治45年『青海波』という歌集に載せられているので、晶子が35歳の時に発表されたことになります。少女の頃の作品もしくは少女の頃を思い出しての作品でしたら、言葉通りの解釈でいいのかと思いますが、つい考え過ぎてしまいます。

皆さんはどうでしょう?

 

与謝野晶子 1878(明治11)~1942(昭和17)

明治、大正、昭和を通して活躍した歌人。

10代の頃から歌人としての才能を開花させ、22歳で出会った与謝野鉄幹との熱愛不倫の後に発表された『みだれ髪』は代表作となりました。

その後、鉄幹と結婚し、6男6女の子供を儲けたそうです。当時は珍しくないのかもしれませんが、ちょっと驚きました。

女性が性的な感情を表に出すことはタブーとされていた時代に、赤裸々な表現で心情を吐露したという意味では、新しい時代の女性像を築いた人とも言えるかもしれません。

『みだれ髪』『新約源氏物語』などが有名ですが、個人的には、日露戦争に出兵する弟を思って作られた詩『君にたまふことなかれ』が好きです。

 

月見草について

「みんなの花図鑑 powered by goo」より

6月から9月に開花して、7月が一番見ごろのお花です。

夕方に咲いて朝にはしぼんでしまう、1日しか咲かない1日花。

咲き始めの花の色は白く、徐々にピンク色に変化していくそうです。

日本には黒船の時代に入ってきたとのことなので、古い詩歌の題材にはないお花です。

 

月見草オイル

アロマセラピストなら誰でも知っている「イブニングプリムローズオイル」。

月見草の種から採取されるオイルで、もともとネイティブアメリカンが様々な不調に利用していたものがヨーロッパに広がりました。

γリノレン酸を多く含み、ビタミン、ミネラル、リノール酸も含まれて健康効が高いことからサプリメントとして経口摂取もされています。

塗布の場合はアレルギー性の皮膚炎や月経関連の不調に効果があり、サプリメントは血圧降下、血栓症の抑制、血中コレステロール値を低下させる効果があると言われています。

美肌効果やダイエット効果があることから、人気のオイルです。

医療者向けの学術研究では、その効果が実証されなかったという報告もありますので、医薬品的な使い方よりも、日常の健康管理に活用したいですね。