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人生をガラリと変えるデリケートゾーンのおはなし

2021.3.16

日本でも女性のデリケートゾーンの環境を見直していこうという時代の流れから「フェムテック」という言葉も聞かれるようになりましたが、まだ「恥ずかしい」と思われがちなデリケートゾーン。しかし、実は女性にとってとても大切で神聖なる部位なのです。

また、私自身も更年期を迎え、心やカラダの変調を体験してやっと女性のカラダの不調のほとんどは実はデリケートゾーンのコンディションと密接に関係しているということに気付きました。

この記事では、人生の質を高めるためのたくさんの可能性が詰まっているデリケートゾーンについてお話します。

女性_後ろ姿

「恥ずかしい」から「愛しい」存在へ

フェミニンケア_女性_脚

私たちのカラダの中心部には、太ももの間に隠れるようにして「デリケートゾーン」や「陰部」と呼ばれる領域があります。

名前の通り陰に潜んでいることもあって普段なかなか目にすることがありませんし、「恥じらい」という日本特有の文化的側面から「おおっぴらに触れてはならない恥ずべき部位」という認識が子供の頃から刷り込まれ、カラダの一部であるにもかかわらず人前で語ることもタブーとされてきました。

しかし、本来デリケートゾーンとは、カラダのバリアやデトックスの要となる皮膚の一部であり、生命誕生の道筋ともなる実に神聖な場所。

常にしっとりとした粘膜のうるおいとやわらかさを湛えることで膣から続く子宮の健康を守るのはもちろん、下腹部全体のコンディション、果てはホルモンバランスや自律神経に関わる脳の働きにまで大きな影響を与え、メンタルコンディションにも関わります。

言ってみれば、カラダの中心にどっしりと鎮座して生命の営みをやさしく見守る母のような存在。恥じらうどころか、女性の健やかな一生になくてはならない美しく愛すべき存在なのです。

ライフスタイルに合わせた自分らしいデリケートゾーンケアを

女性_笑顔_フェミニンケア

最近では、日本でも女性のデリケートゾーンの環境を見直していこうという時代の流れから「フェムテック」という言葉も聞かれるようになりました。Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、生理や妊娠、更年期など女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する目的でつくられた商品やサービスのことを表します。

一人一人の指紋が違うようにデリケートゾーンの姿形やコンディションは全く違い、悩みや課題も多岐に渡ります。

痛みや痒み、不快感、生きづらさなどとかく我慢を強いられることの多かったこれまでの社会環境から女性性をもっと自由に解放していこうという商品やサービスが今後ますます増えて、一人一人のライフスタイルや好みに合わせて自分のために快適にデリケートゾーンを労わることのできる世界が広がりつつあります。

このコラムを執筆している私自身も、更年期という人生で何度目かのカラダの大きな変革期を迎えたタイミングでこれまで知り得なかった心やカラダの変調を体験してやっと、女性のカラダの不調のほとんどは実はデリケートゾーンのコンディションと密接に関係しているということに気付きました。

それ以前にも、数年に渡る不妊治療で薬にまみれたり、ストレス性の体重低下で生理が止まったり、振り返ってみれば生殖器やデリケートゾーンが悲鳴をあげていたんだろうな…という経験が多々ありましたが、残念ながらその時々には気付くことができないまま閉経を迎えました。

今では大切なデリケートゾーンという存在を受け入れ、セルフケアであらゆるアイテムを活用しながら日々コンディションを観察するのが日課になっています。デリケートゾーンをケアすることで自分のカラダをより身近に感じるようになりましたし、なによりも自分を愛おしいと思えるようになりました。

デリケートゾーンのケアにはQOLを高めるたくさんの可能性

奇しくも新しいウイルスが地球上に登場し、新しいディスタンス(距離)の概念が生まれ、人と人とのふれあいが当たり前ではなくなり、外向きだった個々の意識が「自分」というもっとも距離の近い内側へと一気に流れ込むことになりました。

改めてつぶさに自分を見つめてみると、デリケートゾーンから実に様々なシグナルが日々送られていることに気付くはずです。できることなら1分でも1秒でも早くそのシグナルに気付き、カラダの中心部を愛し労わることで人生をうるおいある充実した時間にしてほしいなと思います。

例えば、若いうちから自らのデリケートゾーンに意識を向け、カラダのコンディションを知る習慣を身につけておけば、生理の悩みや不妊の問題、生殖器の疾患、女性と社会との関わり方や愛するパートナーとのコミュニケーションといったこれまで多くの女性が誰にも話せず一人で抱え込むことの多かった悩みも解決しやすくなります。

また、超高齢社会となった今の時代は、閉経してからの人生の時間が長くなります。この新しいステージをいかに快適で幸せな時間にできるかも非常に大切な課題です。

女性ホルモンというお守りがなくなった途端みるみる変わっていくカラダをただ諦めるのではなく、デリケートゾーンに自ら触れてカラダの中心から心地良い刺激を送り続けることで脳やカラダ全体をイキイキとさせることだってできるし、トゲトゲしていた心をまるくして愛情豊かな自分を取り戻すことだってできます。

年齢に関係なく、いつでもあなたのカラダを一番理解して元気づけられるのは誰でもないあなただけ。そして、あなたのデリケートゾーンには人生の質を高めるためのたくさんの可能性が詰まっています。ストレスの多い時代だからこそ、これからはデリケートゾーンを隠れた存在ではなく、長い人生の時間を共にするかけがえのないパートナーとして受け入れ、カラダの中心からたくさんの愛を循環させていきましょう。

次回からは、具体的にデリケートゾーンのコンディションをアップさせるための様々な情報をお届けしていきます。

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