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養生今昔 8月~老いを養う~

2020.8.3

天災や人災を問わず、環境の変化、不安や恐怖の体験などが心身に大きく影響するのが高齢者です。今回は、老いの過ごし方について考えてみます。

新型コロナウイルス感染症の終息が見えない中、大きな災害が立て続けに起こり、不安な日々が続いています。

被災された皆様に心からお見舞い申し上げると共に、1日も早く平穏な日常が戻ることをお祈り申し上げます。

天災や人災を問わず、環境の変化、不安や恐怖の体験などが心身に大きく影響するのが高齢者です。今回は、老いの過ごし方について考えてみます。

貝原益軒「養生訓」巻八には、「養老」についての記述があります。

年老いた両親や祖父母に対して、どのような気遣いが必要なのか、また歳を重ねた人が自ら健康長寿を目指すには、どのような暮らし方が良いのかということが書かれています。

現代の私たちにも役立つ智慧(ちえ)なので、ご紹介したいと思います。

年老いた人を養う

高齢者は体力も気力も衰えているので、

  • 小さな子供を育てるように扱うこと
  • 心に背かず心を楽しませること
  • 気持ちに寄り添うこと

が大切だとしています。

【食事について】

食事は高齢者にとっては楽しみの一つです。

なるべく好みの物を用意して、目新しいものや、味の良くないもの、性質がよくわからないものはすすめないようにと書かれています。

当時は衛生管理が充実していなかったので、特に食べ物への注意が必要だったのでしょう。

現代では腐ったものが市場に出回ることは無くなりましたが、農薬や遺伝子組み換えなどの新たな問題が起こってきています。口に入るものが体を作っているので、いつの時代も食べ物には気をつけたいですね。

また、小食を心がけ、老人病であれば初めに食事療法を行い、効果が無い場合に投薬治療に移るべきだとも言っています。すぐに薬に頼らず、まずは自分の自然治癒力を頼って、栄養と休養で治せるものは治すことが大切だということなのでしょう。

【居室について】

居室は「風寒暑湿」の邪気をよく防ぐことが大切。

夏の暑い時期や冬の寒い時期に体調を崩しやすくなります。

特に残暑の季節は注意が必要です。

【心理面では】

高齢者は驚くことで病気になることがあるので、人災や天災などの不測の事態が起きた場合には、早く対処することが大切です。

また、高齢者にとっての大敵は寂しさです。

寂しさから気力がなくなり体調を崩すこともあるので、家族は時々そばで静かに想い出話などをしたり、天気の良い日には一緒に散歩に出かけたりすると良いでしょう。

木や花を愛でながらの散歩や、高台など見晴らしの良い場所に行くことで、心を広く遊ばせることができ、気持ちの鬱滞を軽減することができます。

年老いて注意したいこと

私も高齢者と呼ばれる年齢になり、月日の経つ速さに驚くこの頃です。

益軒の次のような記述に、正にその通り!と納得してしまいます。

老後は月日の速さが10倍になります。

1日は10日、10日は100日、1月は1年と思って、日々を心静かに楽しみながら、怒りを無くし、欲を少なくして過ごすことが大切です。

老後の1日は千金にあたるので、楽しまずに無駄に過ごすのはもったいないことです。

思い通りにならないことがあっても、人を恨んだり怒ったりせずに許しましょう。

自分の不幸を憂いて嘆いたり悲しんだりするのはやめましょう。

恨んだり怒ったり悲しんだりして、1日を無駄に過ごすことはもったいないことです。

これらの言葉は現代にも通じることなので、心がけたいことですね。

さらに益軒はこんなすごい言葉も残しています。

たとえ家が貧しくて、幸せなことが無くて、飢えて死んでも、死ぬ時まで楽しみながら過ごすべきです。貧しいからといって、人にむさぼりをもとめ、道義に反して命を惜しんではならない。

うわぁ~これはすごい!私なら「助けてぇ!」と言いたくなると思います。

皆さんはどうでしょうか?

高齢になって気をつけたいこと

高齢になって気をつけたいことについて次のように言っています。

  • 呼吸は荒くせず静かに
  • 言葉は少なく緩やかに
  • 寝起きや歩くのも静かに
  • 大きな声や荒い口調で話さない

などなど。

年を重ねて若い頃より怒りが多くなり、欲が深くなり、子や他の人を責めたり咎めたりして心を乱す人も多いのですが、晩年は節操を保ち常に楽しみながら日々を送るべきだとしています。

老後の楽しみについて

最後に、老後の楽しみについて次のように言っています。

万事無理の無いように、日々を心楽しく過ごすことが大切です。

この楽しみというのは一般に言われている俗世の楽しみではなく、心の根本にある楽しみのことです。

天と地、春夏秋冬、山川の良い景色、草や木の喜ばしい光景など、心に一点の煩い事も無く、風景を眺め楽しむことです。

現代は、栄養状態も衛生状態も江戸時代とは比べ物にならないくらい良くなっているので、寿命も長くなり、益軒の言う60歳70歳という老後の概念が、80歳90歳くらいのイメージかもしれません。

江戸と令和、時代が変わっても人々の願う健康長寿、幸せな毎日の考え方にはあまり変化が無いように感じました。

1日1日を大切に過ごしたいですね。

この記事を書いたコンシェルジュ

佐佐木景子/アロマプロデューサー 佐佐木景子/アロマプロデューサー

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