メディカルアロマってなに?
2024.7.23
アロマに興味を持って、勉強していくと「メディカルアロマ」という言葉を目にします。
メディカルって何?普通のアロマと何が違うの?と、勉強をすればどんどん分からないことも増えてきますよね。
今回はメディカルアロマとはどういうものなのか、どうやって使っていけばいいのかなどについてご紹介します!

そもそもアロマテラピーってなに?

そもそもアロマテラピーとは何でしょうか?
Aroma(香り)+Therapy (治療・療法) を合わせた言葉で、日本語では ”芳香療法” と呼ばれています。
公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)の定義では以下のように定義しています。
アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法です。
アロマテラピーの目的
- 心と身体のリラックスやリフレッシュを促す
- 心と身体の健康を保ち、豊かな毎日を過ごす
- 心と身体のバランスを整え、本来の美しさを引き出す
公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ) https://www.aromakankyo.or.jp/basics/introduction
参考
アロマテラピーについて
言葉だけを見るとむずかしく感じますが、アロマディフーザーで香るだけでもアロマテラピーの第一歩です。アロマテラピーに役立てていただけるメディカルアロマについてご紹介します。
メディカルアロマとは
メディカルアロマとは医療レベルで扱われるアロマのことを言います。
メディカルアロマには、治療目的にあった指定成分の必須含有量が細かく定められており、厳しい品質基準が存在します。
治療目的として使用するので、当然人体に安全でなければなりません。安全であり効果の基準をクリアした精油(エッセンシャルオイル)のみがメディカルアロマとして活用されています。
フランスでは「代替治療」として活躍
アロマテラピーの発祥の地であるフランスでは現在も代替治療としてメディカルアロマが使われています。植物の薬理成分を利用して効果を得るという考え方です。
患者の症状に合わせて精油を処方します。アロマが医療で使われるというのはピンと来ない方も、漢方や薬草と同じ考え方だと思えばわかりやすいのではないでしょうか。
フランスの薬局では処方箋が必要?

フランスでは、医師が処方して調剤薬局で調剤されることができるのがフランスのメディカルアロマとしての使われ方なんだそうです。
治療用として使われるというのは、メディカルグレードとしての信頼が高い証拠ですね。
日本での一般的な薬の扱いと同じです。
精油を使用したい時には医師に処方箋を書いてもらい、薬局で薬剤師が処方箋をもとに精油(エッセンシャルオイル)を処方します。使い方も指導があるので、その通りに行います。
症状に合わせて処方されるのが、投薬なのか精油(エッセンシャルオイル)なのかという違いだけです。
日本でのアロマの位置づけ
フランスではメディカルアロマが根付き、医療として精油(エッセンシャルオイル)が使われているとご紹介しましたが、日本の法律では精油(エッセンシャルオイル)は「雑貨」として取り扱われてます。
そのため、日本では医師や薬剤師が処方するということはありません。
100円均一や雑貨屋で気軽にアロマキャンドルやルームフレグランスとして購入できるので、日本ではメディカルな使い方よりも「アロマ=いい香りを楽しむもの」というイメージが定着していますね。
気軽に使える、香りを楽しむことがメインであれば、いい香りだと思えるアイテムで問題ありませんが、アロマテラピーを目的に使うようであれば、100%植物由来成分の精油(エッセンシャルオイル)を選ぶようにしてください。
アロマテラピーは上記でもご紹介しましたが、植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法です。
メディカルグレード精油の特徴とは?
メディカルグレード精油は、100%天然の植物を使用し、きちんとした機関によって成分分析を行い、特定の薬理効果のある成分が一定量含まれていることの証明が求められます。
精油(エッセンシャルオイル)は自然の植物から採れるので、植物が育つ土壌、標高、気候、風土などにより、精油(エッセンシャルオイル)に含まれる成分の構成比が大きく異なることがあります。
こういった著しく成分構成の異なる植物をフランス語でケモタイプ(Chemotypes)といいます。
同じ植物でも化学的な成分の違いによって、香りや効能に違いのでるものが、ケモタイプに分類されます。
成分分析を行うことによって、含まれている成分を確かめることで、ケモタイプ精油を発見し、病気や症状に対して必要な有効成分を含んだ精油(エッセンシャルオイル)を使うことができます。
総合的に、医師や薬剤師が医療用として使うことができると判断したものが、メディカルグレード精油として呼ばれています。
メディカルアロマはどこで購入できるの?
メディカルアロマを購入したいと思ったら、アロマテラピー専門店で購入しましょう。
初めて精油(エッセンシャルオイル)を購入される方は、店舗に足を運んでスタッフさんにお悩みを相談したり、香りを試してみたり、実際にアロマテラピーを受けてから、精油を選ぶのがおすすめです。
良質な精油が購入できるオンラインショップ▼
●生活の木 :https://www.treeoflife.co.jp
●Aroma Shop :https://www.aromastore.j
精油(エッセンシャルオイル)の作用とは
なぜ香りを嗅ぐだけでお悩みにアプローチするのかをご説明します。
五感の中で唯一脳にダイレクトに伝わるのが「嗅覚」です。香りの分子を嗅覚がキャッチすると、感情や本能をつかさどる「大脳辺縁系」や、自律神経系をつかさどる「視床下部」にその情報が伝わり、体温や睡眠、ホルモンの分泌、免疫機能などのバランスを整えます。香りが直接脳に伝わるために、心や身体に素早くアプローチしてくれます。
参考公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
https://www.aromakankyo.or.jp/basics/introduction/mechanism/
メディカルアロマはこんなお悩みの方におすすめ
リラックスしたいとき
アロマ=リラックスのイメージがありますが、副交感神経を優位にし、自律神経をリラックスした状態に導いてくれる精油(エッセンシャルオイル)があります。
また、緊張や不安を和らげてくれるとも言われています。
自律神経を整えたい
自律神経が乱れると不眠・疲労感・集中力の低下・不安感・イライラなどを様々な不調を招きます。自分ではコントロールできない自律神経の乱れを精油(エッセンシャルオイル)が整えてくれます。
免疫力を高めたい
精油(エッセンシャルオイル)の中には、免疫力にアプローチしてくれるものもあります。自律神経やホルモン分泌を司り、免疫系の働きにあぷする視床下部を刺激します。
消臭・抗菌などハウスキーピングに使いたい
日々の生活で気になるニオイやカビなどの菌の繁殖があります。精油(エッセンシャルオイル)には、抗菌作用や消臭作用に優れたものがあり、ハウスキーピングに取り入れることができます。
香りを楽しむ以外の精油(エッセンシャルオイル)の使い方です。
次の章では日常に取り入れる方法をご紹介します。
日常に取り入れるには、どうしたらいいの?
セルフケアで取り入れる

日本ではメディカルアロマをセルフケアにも取り入れることができます。
寝つきが悪い、イライラする、落ち込みやすい、女性特有のゆらぎを感じる、といった心理的な不安を抱えている方。
体の冷えが気になる、お肌がイキイキしていなと感じる、肩の張りを和らげたいなどの身体的な不調を感じている方は、お試しください。
初心者向けの取り入れ方として、簡単な方法をご紹介します。
芳香浴をする

空気中に香りを拡散させ、それを嗅ぐことでリラックス効果や心身の不調にアプローチする方法です。
アロマテラピーの中で最も簡単に香りを楽しめる方法です。
やり方は、ティッシュに精油(エッセンシャルオイル)を1滴垂らすだけです。
ティッシュと精油(エッセンシャルオイル)があればすぐにできますね。また、ティッシュなら持ち歩くことも出来るので、外出先でも香りを楽しむことができます。
また、お湯を張ったコップに精油(エッセンシャルオイル)を数滴垂らして香らせる方法もあります。
蒸気とともに香りが広がり、専用の道具がなくても、アロマテラピーを始めることができます。
アロマスプレー
心地よい香りを楽しめるだけではなく、消臭、虫よけ、空間の浄化などさまざまな用途でお使いいただけます。混ぜるだけなので、アロマ初心者の方もかんたんに作ることができます。
〈材料〉
・無水エタノール10ml
・精製水40mL
・お好みのアロマオイル20滴(最大20滴)
・スプレーボトル50mL
〈作り方〉
①ボトルに無水エタノール、アロマオイルの順番で入れます。
②精製水を加えてスプレーボトルをよく振って馴染ませたら完成です。容器には、アロマオイル専用のプラスチックボトルか、ガラス製のボトルがおすすめです。
アロマオイル専用ではないプラスチックボトルの場合、使用中にアルコールで劣化する可能性があります。
プロのセラピストにお任せする

セルフケアでは物足りない。ケアが行き届かない、セルフケアは難しいと言う方は、プロのセラピストにお任せしましょう。
アロマトリートメントの施術を受けるのが一般的です。
心身の不調に合わせて、精油(エッセンシャルオイル)を選びます。選び方はその日の体調が教えてくれます。心地よいと感じる香りを選んでください。
セラピストのトリートメントは、心身の奥深くまでアプローチしてくれます。
リラクゼーション目的ではなく、心身の不調にアプローチしてくれるので、施術が終わった頃には本来の自分を取り戻せているのを感じることができるのではないでしょうか。
メディカルアロマを学びたいときはどうしたらいいの?

メディカルアロマは、一般的なアロマテラピーのリラクゼーション目的ではなく、医療面での活躍を目的にしているので、勉強内容は精油が人体に作用する仕組みや、作用するメカニズムなどを理解するなど、かなり医学的な内容を含みます。
ちゃんと資格をとって役に立てたいとお考えの方は、専門のスクールに通ってみましょう。
ジャパン・エコール・デ・アロマテラピーに、「英国IFPA資格対応メディカルアロマセラピストコース」があります。興味がある方はまずは資料請求から動いてみましょう!実際にどういったことをするのか、イメージが付きやすくなりますよ。
植物のチカラを借りてセルフケアに役立ててください

フランスではメディカルアロマが医療の現場で使われているというのは、驚きでしたね。植物のチカラは、私たちの心身のトラブルにアプローチしてくれます。気分が優れない、元気を出したい。リラックスした。頑張りたい。どんな時でもチカラを貸してくれます。
「メディカルアロマ」「医療レベル」という単語を見ると、使うのは難しそう、私でもできるかな。と不安に感じるかもしれませんが、きちんと学べば難しいことはありません。正しい知識を持つことで、心と体の不調を健やかな状態に導いてくれます。
セルフケアにメディカルアロマを取り入れて、より豊かな日常を健やかにお過ごしください。