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アロマテラピー有資格者の役割とは

2021.3.11

アロマテラピーの有資格者の役割って何でしょう。
アロマトリートメントをすること?ワークショップを行うこと?
実はもっと根底に大事なものがあるように思います。
今回の記事では、アロマテラピーの資格取得をして実績を重ねてきた人が、もう一度原点回帰して、自分の役割とはなにか…を考えるきっかけになれば良いなと思います。

スキンケア

セラピストはセルフケアも伝え続けよ

アロマテラピーを学び続けて仕事にしてきた方々の中には、「アロマトリートメントや、アロマトリートメントができるアロマセラピストこそが、アロマテラピーの真骨頂」のように思われている方もいるかもしれません。

たしかに、第三者にアロマトリートメントをするためには、アロマテラピーそのものの知識に加え筋肉や骨格、神経や循環器、様々な解剖生理学、心理学やホスピタリティなどを学び身につける必要があります。それらを着実にクリアし力をつけてきた人からすると、自信をつけ、自分の仕事に誇りを持っている方も多いと思います。

ですが、果たしてアロマトリートメントだけがアロマテラピーの代表でしょうか。

アロマセラピストに与えられる役割とは

私自身もアロマトリートメントを行うアロマセラピストではありますが、アロマトリートメントは数多くあるアロマテラピーの一つに過ぎず、アロマトリートメントがアロマテラピーの頂点ということではないと思っています。

アロマトリートメントを受けられる人もいればそうではない人もいます。他人に身体を触れられることや、心の琴線に触れられることを苦手とする方もいます。そういう方にはアロマトリートメントではないアロマテラピーを提供することが私たちアロマセラピストの仕事の一つではないでしょうか。

身体のことや心のことを学んだアロマセラピストは、その方にとってどんなアロマテラピーが良いかとか、どんなことならできそうかというのを提案したり、その人に合ったセルフケアを丁寧に伝えることも重要です。

サロンで施術を受けている時間は、せいぜい数十分~数時間です。サロン外で過ごす時間の方が圧倒的に多いのですから、その方がアロマテラピーを楽しみ続けてくれたり、セルフケアをすることで心に余裕が生まれたり、身体がラクになったりしてくれたら、アロマテラピーをきっかけにその人の世界が広がったり、毎日がちょっぴり豊かになったりすることもあるのです。

アロマセラピストが常に一緒にいなくても、その人が自分自身で癒えていく…そのお手伝いをするのがセラピストの役割であり、必要に応じて支えたりセルフケアの提案をしたり、時にアドバイスをしたりすることが、アロマトリートメントの他にも私たちアロマセラピストに与えられている役割だと、私自身は思います。

「安全に使うこと」と「ガイドライン」を守って

アロマオイル

アロマテラピーという言葉を知らない人はいないくらい、今あちらこちらで香りを使った化粧品や洗剤、インテリア用品などが増えましたね。

最初から完成されている商品であれば、購入後に手を加えて使うことはあまりないので、使い方さえ間違わなければ大きなトラブルに見舞われることは少ないと思います(それでも全くないというわけではないので気を付ける必要がありますが)。

100%ピュアのエッセンシャルオイルは「天然である」から大丈夫と思っている人は多く、ここは少し気を付けなければならない点です。天然であるが故の、まだわかっていない成分や働きがある可能性もあります。すでにたくさんの研究やデータがあり安全性が確認されているものと異なり、使い方や現時点でのアロマテラピー関連団体の提示しているガイドラインを守らなければ、思わぬ事故につながる可能性もあります。

アロマテラピーを正しい知識で楽しんでもらう

アロマテラピーアドバイザーやインストラクター(講師)のように、アロマテラピーの知識を有している方は、香りそのものを伝えるだけでなく、まずは安全に使うことやガイドラインを守ることを伝えることに注力すると良いですね。

既に学んで知っている人や、普段から使い慣れている人にとっては当たり前のことであっても、これからアロマテラピーを楽しみたいという人は、なんとなくの感覚で使ってしまったり、香りの分量も多ければ多いほど良いと思い込んで、つい一度に大量に使ってしまいトラブルになることもあります。

正しく使えばアロマテラピーは心を豊かにしたり普段の生活にちょっぴり潤いや彩りを与えてくれるものです。そのように楽しんでもらうためにも、伝えることのできる立場の人には、正しく安全に使うことでアロマテラピーそのものを楽しむことができるのだということを、紹介し続けていってほしいなと思っています。

アロマテラピーは十人十色

アロマ講座

アロマテラピーの楽しみ方は10人いれば10通りあります。何が最も優れている、ということではなく、その人のその時の状況、気分などに合うアロマテラピーの楽しみ方があって良いのです。

アロマテラピー有資格者は、つい自分の得意分野や好きなことだけをおすすめしがちですが、目の前の人をしっかりと見て、ベクトルの向きを確認し、その人に合ったアロマテラピーの提案ができたらきっとアロマテラピーをきっかけに輪が広がっていくのではないかと思います。

それぞれが、それぞれの方法でアロマテラピーを取り入れ楽しむ。

アロマテラピー有資格者自身ができることをこの機会にもう一度見つめ、一つずつ真摯に向き合うことで、その先にいる一人ひとりがアロマテラピーの輪を広げていけるのではないかと思います。

この記事を書いたコンシェルジュ

新垣 静香/アロマセラピスト

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