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働き方いろいろ!業務委託とは?

2017.5.8

サロンのお仕事では比較的よく聞かれる業務委託のお仕事。実はお店との関係や働く人の立場などに、社員やパートの場合とは大きく違う点があります。今回は業務委託という働き方について、立場や収入、税金、社会保障などの基本情報から、メリットやデメリットなどをご紹介していきたいと思います。

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エステやリラクゼーションの仕事場では、業務委託として求人を出すことがあります。この業界では比較的よく聞かれる業務委託のお仕事。実はお店との関係や働く人の立場などが、社員やパートの時とは大きく違う点があります。

社員(契約社員含む)やパート・アルバイトから業務委託に働き方を変えようと考えている方や、これから美容・健康業界に転職を考えている方は、その働き方がどういったものかをよく理解してから働くことが、トラブルを防ぐことにもつながります。

今回は、業務委託という働き方について、立場や収入、税金、社会保障などの基本情報から、メリットやデメリットなどをご紹介していきたいと思います。

業務委託とは?社員・パートとの違いは?

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業務委託とは、企業に属さず、企業と対等の立場で業務の依頼を受ける働き方です。

社員やパートの時はサロンや会社との関係が雇用者と労働者(使用者)という関係であるのに対し、業務委託におけるサロンや会社との関係は、業務委託契約に対する対等な契約者という関係になります。

働く側は雇われているという立場(労働者)ではなく、独立した事業主として仕事を受託する立場であるいうことが一番の違いですね。

収入はどうなる?労働者との立場の違いは?

仕事の対価として支払われるお金に関しても大きな違いがあります。

社員、パート、アルバイトなどで働く場合は、お店のオーナー(会社)とスタッフの間に雇用契約が結ばれた関係ということになり、決められた時間そのサロンで指示された業務を行うことで給与が支払われます。

一方業務委託で働く場合、収入は契約で決められた額を業務委託料という報酬として受け取ることになります。そのため、収入はお店と結んだ業務委託契約によるとしか言えません。

例えば、担当した施術料金の〇パーセントを報酬として受け取るという契約をお店と結んでいる場合、お客様が一人も来なかった場合、何時間いても報酬が1円も支払われないということもあります。※会社によっては最低保証給が設定してある場合もあります。

これは労働基準法違反では?と思われるかもしれませんが、労働基準法は労働者を保護する法律であるため、労働者に当たらない業務委託受託者は適応外になるということは必ず理解しておきましょう。

ですので、業務委託という働き方を理解していない状況で歩合の部分だけを見て時給換算すると、時給がパートやアルバイトよりもかなり良いのではと考えてしまうかもしれませんが、選ぶサロンの集客率や契約内容によっては、予想していた収入を得ることができず焦ってしまうということもあります。

もちろんその逆もあり、集客率が良いサロンで働いている場合や、自分に集客力がある場合などでは、働いた分だけ収入になりますので、他の形態で働いていた時よりも所得が増え、さらにやりがいを感じるということもあります。

業務委託料の設定は会社によって様々です。いずれにしても契約の内容をよく確認しましょう。

確定申告の知識や社会保険への加入が必要

また、給与ではないため、受け取った報酬に対し必要に応じて個人で確定申告を行わなければなりません。

他にも、独立した事業主という扱いのため、社員やパートのように雇用保険には入れませんし、国民健康保険や国民年金など社会保険料の支払いは自分でしなくてはならないため、その点も所得を考える上で考慮しなくてはいけないでしょう。

契約によっては交通費、損害を出した時の補填、施術に使う道具や商材などについて自分でカバーしないといけない場合もあります。交通費や諸費用などが報酬に含まれているかいないかは、契約を交わす時にきちんと確認しましょう。

※交通費などの自己負担や社会保険料の支払いなどは経費として計上できたり、所得額から控除されたりするので、確定申告に関する知識をご自分で深めることも重要です。

社員、パート、アルバイトと違う点と業務委託のデメリット

・独立した事業主としてお店と対等な契約を結んで仕事を請け負う立場(雇用された労働者ではない)

・労働基準法などの労働者を守る法律の適応外となる

・仕事の対価は給与ではなく業務委託料として報酬を受け取る

・受け取った報酬に対し確定申告が必要

・雇用保険はない

・社会保険料は自分で支払う

・契約の内容によっては、交通費、損害補填、道具代などを報酬から自己負担しなければならない

契約が全ての業務委託という働き方。契約内容の精査やお店の選定、税金や社会保険に関する手続きなど、全て自分で責任をもって行わなければならないという意味では、業務委託が自分に向いているかいないかという点の見極めも肝心です。

業務委託のメリットとは

これまでの点を踏まえると、業務委託で働くことを躊躇してしまう方もいるかもしれませんが、メリットについても考えていきましょう。

先にも書きましたが、収入の不安定さはあるものの、自分の力量次第では、社員やパート、アルバイトなどで働く場合よりも多くの収入を得ることが可能です。指名をたくさん取れる方などで収入に不満がある人などは、独立までの準備期間として業務委託の形態で働くという選択をすることもあるようです。

また、大きなメリットとして勤務時間の自由度が高いことが上げられるのではないでしょうか。業務委託という働き方では勤務時間に関する契約を結ぶことで、隙間時間に働いたり、自分が担当するお客様の予約が入った時だけ働いたりが可能になります。複数の業務委託の仕事をかけ持つということもできますね。

厳密にいうと依頼者であるサロン側は、契約内容にある仕事以外を業務委託で働く人に命令することはできません。そのため、自分の仕事を円滑にするために他の人の仕事を手伝ったりフォローしたりすることはあるかもしれませんが、契約外の業務をやるかやらないかの判断は自分できると考えてください。自分の仕事に集中できる環境で仕事ができるというメリットもあります。

技術職であるエステやリラクゼーションなどのお仕事の場合、レンタルスペースを借りてフリーランスの施術者としてやっていくということも考えられます。業務委託と似た形態ですが、その場合、メニューの考案や機材費、商材にかかるお金、そして集客のための宣伝費などは全て自己負担になります。

一方業務委託は、一定の集客はサロンが行ってくれて、お店の信頼やオリジナルメニュー、トリートメントの技などを利用することもできるため、その点にメリットを感じることもできるのではないでしょうか。もちろん、自分のオリジナリティーや強みを活かして指名や契約につなげ、収入アップにつなげることもできます。

業務委託のメリット

・努力や力量次第で収入アップにつなげられる

・働く時間の自由度が高い

・働くペースを自分で選べる

・仕事の掛け持ちができるため、隙間時間を収入につなげられる

・自分の仕事に集中できる環境で働ける

・サロンの集客力、信頼、機材、商材などを利用できる

・会社によっては、無料の研修や勉強会、相談窓口、最低保証給などを用意している場合もある

仕事を選ぶときに大切なこと

いかがでしょうか。メリットデメリットを見比べた上で、業務委託のお仕事に対する理解を少しでも深めていただけたなら幸いです。

今回は業務委託の働き方をご紹介しましたが、どんな働き方をしていても働く時に結ぶ契約書(一般的には雇用契約書)の内容をきちんと確認し、相手と互いに理解し合うことは大切なことです。採用過程で説明がなかった場合などには、勇気を持ってこちらから聞いてみることも、トラブルを避け、自分が気持ちよく働いていくためには必要なことと考えてください。

この記事を書いたコンシェルジュ

キャリア編集部

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