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奈良萬葉植物園~当時の人々の暮らしと植物~

2017.6.12

今回は奈良・春日大社にある「萬葉植物園」を訪れます。ここでは、9,000坪の土地に日本で最も古い約300種の萬葉植物を植栽しています。園内には飛鳥・奈良時代に人々の暮らしに取り入れられた植物やその方法が展示されています。また、萬葉びとが当時どの様に植物を暮らしに取り入れていたかなども紹介されています。

奈良、春日大社の萬葉植物園

奈良市内を訪れた事がある方の多くが立ち寄られたであろう奈良公園。奈良駅から奈良公園を抜けるとそこには春日大社があります。

三笠山を仰ぐ春日大社周辺は原生林もあり緑の多い場所。県庁所在地のすぐ近くにこのような場所がある事を驚かれることが多い場所。

そして、その春日の地に在るのが萬葉植物園です。

昭和7年に開園した春日大社神苑萬葉植物園。萬葉集にゆかりの深い春日野の地に、日本で最も古い約300種の萬葉植物を9,000坪の土地に植栽しています。

真ん中には20アール(2000㎡)の池。池の周りには文化財のイチイガシの老巨樹、島の正面には浮き舞台があり、毎年5月・11月に雅楽が奉納されます。

寺社仏閣と植物

萬葉植物園のように、私の地元奈良の寺社仏閣の多くには境内若しくは付近に植物園があります。なぜでしょうか?

諸説ありますが、飛鳥・奈良時代から人々が植物の恩恵を受けてきたため、人の集う場所であった寺社仏閣には植物園(主に薬用植物園)があると言われています。

一部の寺社仏閣ではその場所で治癒が行われてきました。日本の植物療法の歴史の始まりですね。

萬葉びとのくらしと植物

萬葉びとが当時どの様に植物を暮らしに取り入れていたか、恩恵を受けていたかが衣食住などシーンごとに紹介されています。

現代に通ずるものもある一方で、今では考えられない様な驚きの知恵も。

萬葉植物園に咲く四季折々の花

萬葉人が親しんで萬葉集にしたためた約300種の草・木・花。

萬葉植物園では四季折々の植物の表情が楽しめます。私が訪れた春は梅の花が満開でした。

今は春日大社のシンボルでもある藤の花が満開。園内の南にはご本社の銘木、砂ずりの藤の株分けをはじめとする20品種、200本物藤の花を観られる藤の園があります。

ぜひ一度訪れて、植物の美しさをご堪能ください。

植物療法士としては、それぞれの薬効や歴史などの背景にもご注目いただけたらと思います。

この記事を書いたコンシェルジュ

橋本真季/植物療法士・漢方養生指導士