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日本の薬湯十二ヵ月 ー5月 菖蒲湯ー

2017.5.1

「日本の薬湯十二ヵ月」の中でも、今なお習慣として残っているのがゆず湯と菖蒲湯でしょう。端午の節句には、多くのご家庭で菖蒲湯を楽しまれていることと思います。今月はその「菖蒲湯」について、その由来をはじめ、正しい入り方や効果などをお伝えします。

あやめ

日本の薬湯を代表するゆず湯と菖蒲湯。今でも季節の節目にその薬湯につかるという習慣が残っていますね。

端午の節句「こどもの日」になると菖蒲湯を楽しまれる家庭も多いのではないでしょうか。

そんな現代の私たちにもお馴染みの菖蒲湯ですが、実は勘違いされていることもたくさんあります。

皆さんは菖蒲という植物や菖蒲湯の由来などを正しく知っているでしょうか?

今日は菖蒲湯にまつわる基本的な情報と共に、菖蒲湯の作り方や効果を一緒に見ていきましょう。

菖蒲と花菖蒲

菖蒲(アヤメ)

菖蒲湯にまつわる最大の勘違いは、菖蒲と花菖蒲についてでしょう。

葉の形状が似ているので、あの美しい花を咲かせる花菖蒲の葉をお風呂に入れると勘違いしている方も多いのではないでしょうか?

しかし、菖蒲湯に使う菖蒲はサトイモ科で花菖蒲はアヤメ科。全く違う植物なのです。

ちなみに花菖蒲に似た花をつける植物にあやめがありますが、あやめも漢字で書くと「菖蒲」。紛らわしいですね。

もう一つ「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」と言われるかきつばたも、そっくりの花を咲かせます。

花菖蒲、あやめ、かきつばたはどれもアヤメ科アヤメ属。よく似ていますが、花に表れる模様と背丈、咲く土地に違いがあります。花びらの模様が、あやめには綾があり、かきつばたには白色のスジ、花菖蒲には黄色のスジがあります。

また、あやめは畑のような乾燥地、かきつばたは水辺などの湿地、花菖蒲はその中間に育ちます。

注意しながら鑑賞するのも楽しみの一つになりそうですね。

さて、サトイモ科の菖蒲の花はアヤメ科のものとは全く違い、蒲(がま)の穂みたいな感じです。

菖蒲湯の葉を買う時には、お花屋さんでも知らない人がいる場合もあるので、花菖蒲を買わないように注意してください。

最近ではスーパーでも「菖蒲湯用の葉」を束ねて売っています。

菖蒲湯の由来。邪気を払う効果

こいのぼり

春は季節の変わり目。体調崩すことも多いことから、中国では古くからこの時期に摘んできた菖蒲やよもぎを軒先につるしたり、根を使った菖蒲酒を作って飲んだり、葉を編んで枕にしたりしていたそうです。

菖蒲の強い香りが邪気を払う効果があるとされていたとのことです。

日本にその習慣が伝わったのは1300年前というのですから、ずいぶん長く伝え続けられているのですね。

菖蒲湯のスッキリとした香りはリフレッシュ効果があるので、季節の風物詩として、端午の節句の習慣として残ってきたのでしょう。

また、「菖蒲=尚武、勝負」につながることから、江戸時代からは武運長久と立身出世を願って端午の節句に使われるようになり、今日まで受け継がれています。

子供の元気な成長を願う気持ちは、今も昔も変わらないということです。

菖蒲湯の作り方。効果が高まる作り方のヒント

しょうぶ湯

菖蒲湯は菖蒲の葉さえあれば簡単に作ることができますが、せっかくならその効果が高まるポイントを押さえておきましょう。

1.葉を直接お風呂に入れる方法

一番ポピュラーなのは、菖蒲の葉10本程度を束ねてお風呂に入れる方法です。

ポイントは、少し熱めのお湯に入れること。そうすることで菖蒲の香りがよく出るので効果が高まることが期待できるのです。

少し熱めのお湯でお風呂をためて菖蒲を入れ、冷まして適温にしてから入るとより香りが楽しめると思います。

2.葉の抽出液をお風呂に入れる方法

ポイントは、葉を刻んでから使うことです。

刻んだ菖蒲の葉を布袋などに入れ、熱湯を注ぎます。10分~15分程度おいて抽出液をお風呂に入れます。

菖蒲湯の効果

春は三寒四温。

気温も湿度も日差しも、日によって変化が激しいので、体の調子を崩しやすい季節です。

邪気を払うという菖蒲湯はそんな季節にピッタリですね。

菖蒲湯の効果は…

  • 血行促進
  • 疲労回復
  • 冷え性の解消
  • リウマチや神経痛、筋肉痛などの痛みの緩和
  • 保湿作用
  • 菖蒲の香りによるリラックス効果

など。

これからやってくる梅雨や夏に備えて、体調を整えておくには菖蒲湯の効果は最適です。

昔中国では、邪気を避けるために菖蒲の葉で編んだ枕を使っていたそうです。

菖蒲枕を作るのは大変なので、菖蒲湯に入る前日に一晩枕元に置いて寝るのも効果があるそうです。

無病息災を願って家族みんなで菖蒲湯を楽しんでください。

この記事を書いたコンシェルジュ

佐佐木景子/アロマプロデューサー 佐佐木景子/アロマプロデューサー

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