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日本の薬湯十二ヵ月 ー1月 松葉湯ー

2017.1.11

季節に合ったさまざまな薬湯をご紹介するシリーズ「日本の薬湯十二ヵ月」。1月の薬湯は松葉湯です。松葉湯は日本で人々に古くから親しまれてきた薬湯ですが、松葉にはどんな効果があるのでしょうか?また、松葉湯の作り方や松葉の精油パインを使った手軽に健康効果を得る方法などもお届けします。

明けましておめでとうございます。

今年は、日本で古くから利用されていた薬湯を取り上げてコラムを書いていきたいと思います。

お風呂に薬用植物を入れて沐浴を行う習慣は、はじめは病気の治癒を目的としていましたが、次第に一般庶民の楽しみの一つになっていったようです。

古くから親しまれている月ごとの薬湯についてご紹介したいと思います。

今月の薬湯は「松葉湯」。松葉湯の効果やその作り方、手軽な楽しみ方などをお伝えしたいと思います。

薬湯の歴史

仏教伝来と共に中国から日本に伝来した薬草。

それまでも、植物をさまざまな不調改善に役立てていたようですが、中国から薬草療法が伝わると、それを参考にしてその効果が研究され、本格的な疾病治療が始まりました。

薬湯もその治療法の一つでした。西洋でも東洋でも薬用植物をお風呂に入れるのは治療のためだったのですね。

今では季節の風物詩として行われているゆず湯や菖蒲湯などは、平安時代や鎌倉時代に流行していたというのですから、人々が大切に伝承してきたものだということと、その歴史の長さに驚かされます。

松葉は食べられていた!松葉の栄養効果とは

日本の庭園には、松の木が植えられているのをよく見かけます。

常緑であることや姿が美しいということもありますが、戦国時代には松葉が重要な栄養源になっていたことはあまり知られていないのではないでしょうか。

松葉には豊富な栄養効果があり、含まれるアミノ酸やビタミンは食料の豊富でなかった時代には貴重だったようです。

きっと兵糧攻めにあった時には役立ったのでしょうね。

松葉湯をご自宅で作ってみましょう

昔、新年の一番風呂は松葉湯に入るという習慣があったそうです。

松葉湯には、疲労回復、血行促進、痛みの緩和、風邪予防などの効果があり、寒い季節にはピッタリです。昔の人々の知恵ですね。

◆松葉湯の作り方◆

松葉湯のやり方には二通りあります。葉をそのまま使う方法と煮出して使う方法です。

①松葉をそのまま使う

大人の両手いっぱいの松葉(200g~250gくらい)をぬるま湯で洗い、刻んで布袋に入れてお風呂に入れる。

②松葉を煮出して使う

1.大人の両手いっぱいの松葉(200g~250gくらい)をサッと洗って布袋に入れて煮出す。

2.煮汁をお風呂に入れる。

松の内が終わったら、門松を利用して松葉湯に入ってみてはいかがでしょう。

門松

松葉の精油を使って手軽に健康効果

松葉を手に入れるのが難しい方は、パイン精油数滴お風呂に入れて松葉湯を楽しんでみてはいかがでしょう。

松葉の精油パインは私の大好きな精油です。

昨年の1月にこちらのコラムでパインのことを書かせていただいています。

https://www.beauty-concier.com/articles/9e0Z2

松葉のスッキリとしたクリアな香りは、神聖なイメージを与えてくれるので、新年のスタートにふさわしい精油です。

また、松葉の精油は呼吸器系の不調やリウマチや関節炎の痛みの緩和に効果があると言われていて、アロマバスや湿布などによく使われています。

パイン精油を使った簡易版の松葉湯でも、寒い季節に起こりがちな持病の痛みや風邪の引き初めに効果が期待できますよ。

この記事を書いたコンシェルジュ

佐佐木景子/アロマプロデューサー

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