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円満退職のススメ!最終回 それでも円満退職をすすめるワケ

2018.7.10

6回にわたりお届けしてきた「円満退職のススメ!」シリーズは今回で最終回となります。転職や退職のハードルが下がっている今だからこそ「円満退職」をあえてすすめる理由をお伝えしたいと思います。

人手不足や働き方改革などを背景に、一昔前と比べ転職や再就職は決して珍しいことではなくなりました。それと同時に労働者が退職に踏み切るハードルも低くなっているのを感じます。

特に美容・健康業界は、人材の出入りが激しい上に、地域差はあるものの比較的次の職を得やすいということもあり、退職に対してあまり深刻に考えなくても…と思っている人もいるのではないでしょうが?

しかしここであえて円満退職をおすすめするのには理由があります!円満退職をすることが、転職やその後の長いワークライフにおいて、良い影響となることもあるのです。今回のコラムではそのワケを説明していきたいと思います。

あなたの心と体が一番大切。きっぱり決別することも悪いことではありません

まず断っておかなければならないのは、「円満退職のススメ」は時と場合によるということです。

パワハラやセクハラ、モラハラなどさまざまなハラスメントが問題になっている現代、円満退職や周りに迷惑をかけないことにこだわるばかりに、あなたの心と体が疲弊し、健康状態に悪影響が出てしまうようでは本末転倒です。取り返しのつかないことになってしまうこともあります。

そうなった時に会社をいくら訴えても会社は責任を取ってくれるわけではありません。いくらかの和解金を得ることはできるかもしれませんが、心と体に受けた苦しみを肩代わりしてくれる人はいません。あなたを大切に思う誰かを悲しませることになるかもしれません。

女性は特に仕事に対してまじめな人が多いと言います。時には逃げることも大切。強引な退職であってもすぐに会社を去るべき時もあります。

円満退職のメリット

ここでは円満退職のメリットをご紹介していきます。

人間関係、上司の理不尽さ、劣悪な労働環境、職場内の不公平感などネガティブな理由で退職する時、会社や上司に言いたいことを言ってからやめてやろう!と思ってしまうこともあるかもしれません。気持ちはわかりますし、ストレス発散にもなるでしょう。

でも、実際に不満をぶつける前に立ち止まってみてください。一度口に出した言葉は元に戻りません。スカッとした気分は得られかもしれませんが、それがあなたにとって本当に良いことなのか考える必要があります。

今一度、円満に退職することで得られるあなた自身のメリットを考えてみていただけたらと思います。

スムーズに退職ができる!退職までの期間も人間関係は続きます

退職意思を伝えてから退職までの期間は、1か月から2か月ほどという人が多いのではないでしょうか。その間、退職交渉や退職手続き、引継ぎ業務、社内・社外への報告などさまざまなことをやらなくてはいけないのは、今までのコラムでもお伝えしてきたと思います。そしてその業務や手続きには、上司や同僚、人事関係部署との連携が不可欠ということも。

そのため、退職トラブルで周囲の協力が得られないとなると、退職がスムーズに進まなくなることも十分考えられます。スケジュールが立てられず転職先の会社に迷惑をかけてしまったり、決して短くない期間職場で気まずい思いをしたりすることもあるかもしれません。円満退職を目指すことで、そのような状況に陥ってしまうことを回避しましょう。

「終わりよければすべて良し」人脈の獲得や再雇用のチャンスも

人の記憶には、「ピーク(最盛期)」と「エンド(終末期)」の印象が最もよく残ると言われています。(ピーク・エンドの法則)

退職はまさしくその「エンド」にあたります。ですから、さまざまな問題があっても退職時の印象が良ければ良い印象を周りに持ってもらえますし、反対に、どんなに信頼関係を築けていたとしても、最後に良くない印象を残してしまうと、それまでの信頼関係が台無しになってしまうこともあるのです。

「円満退職のススメ!」の他のコラムでも再三書きましたが、たとえ退職したとしても、いつかまた会社や関係者と縁ができることもあります。その時に気まずい思いをしたり、自分にとって不利な状況になってしまったりすることは避けたいですよね。そのためにも、退職の際に印象を良く保つことが大切なのです。

また、円満に会社を去った場合、上司や同僚はあなたの人脈になります。転職先では、人脈があることで重宝されたり、出世が早まったりということもあるかもしれません。独立の際にも人脈は一番の武器と言いますよね。

さらに、女性の活躍が期待される美容・健康業界の場合、一度退職した会社に再雇用されるということが少なくありません。いつか困った時に助けてくれるのは退職した会社かもしれませんね。

将来のことを見据え、そんなメリットも考えておきましょう。

トラブルメーカーだと思われると転職が不利になることも

最近、会社都合退職なのに自己都合退職にされた場合の対処法など、労働トラブルに関する対処方法をネットなどで見かけるようになりました。労働トラブルに対する知識は労働者を守ることにつながるため、大変有意義なものだと思います。

でも、いざ自分がその立場になってしまった時、自分にとって本当に必要な行動は何なのかをしっかりと考えないといけません。

と言うのも、退職後に再び会社という「組織」に就職・転職しようとするなら、組織の和を乱さない、トラブルを起こさないということも立派なビジネススキルとみなされるからです。

もちろんあきらかに自分に不利益がある場合、泣き寝入りをする必要はありませんが、自分にとって何が損か得かを考えることは大切なことです。

同じ業界の中で転職する場合、採用を行っている会社があなたの評判を知ることは難しいことではありません。そして会社は、実際のところがどうであれ、働いている会社との間にトラブルを抱えている社員を採用することに躊躇するでしょう。

※決して企業のコンプライアンスや労働者の権利を軽視するものではないことをご理解ください。

社会人としての自分に自信が持てる

辞めた会社に対して「罪悪感」を持ってしまう人は少なくないそうです。実はこの「罪悪感」、転職活動や次の仕事先でのパフォーマンス、意欲に影響してしまうこともあるとか。せっかく新しいスタートを切るという時に、前向きになれないのはとても残念なことです。

そのようなことにならないためには、「罪悪感」を持たないように辞めるのが近道!

「退職することになったけど、自分は以前の会社や残る同僚のためにできることは全部やった!」退職するにあたりそんなことが実感できれば、罪悪感は少なくて済みますし、何かをやり遂げた経験は必ず自信につながるはずです。

会社を退職してもあなたのワークライフは続きます。失敗したり後悔したり良いことばかりではないかもしれませんが、経験に裏付けられた自分への自信は、そんな時にも背中を押してくれることでしょう。

まだ間に合う!有終の美を飾る挨拶とは?

退職にあたり、すでに上司や会社、同僚とやり合ってしまった…という人もいるかもしれません。大丈夫、まだ挽回のチャンスはあります!

それは退職の挨拶。

退職する人が、退職日や最終出社日にスピーチを求められることもあれば、個人的に社内の人に対して行うこともあります。

一般的な自己都合退職の場合では、

  1. 退職の報告 例)この度、一身上の都合で退職させていただきます。
  2. 感謝の言葉 例)この会社で、多くの方にご指導をいただきましたことを感謝申しあげます。
  3. 今後の展望など 例)いつか皆様にご恩返しできるよう、これまでのご指導を忘れず、新しい場所でも頑張ってまいります。
  4. あらためて感謝の言葉 例)これまで本当にありがとうございました。

これらの4つを柱として、具体的な人名やエピソードなどを盛り込んで行うことが良しとされています。

就業時間中に、作業の手を止めて聴いてもらうことが多いため、短く端的に、ゆっくりと、感謝を込めて行いましょう。最終日はバタバタすることもあります。あらかじめ挨拶の内容は考えておきましょう。メールで挨拶をする場合も同様です。(メールの場合、直接挨拶できないことを謝罪しましょう。)

そして、退職間際や働いている時にトラブルがあったという人は、挨拶の際に一言、謝罪や自分の非を認める言葉を付け加えましょう。「至らないばかりに迷惑をかけてしまい申し訳なかった」、「自分が未熟なせいで素直にアドバイスを受け入れられなかった」など、どんな内容であれ、トラブルの原因が自分にあることとして謝罪すれば、案外それ以上責められたり、わだかまったりしないものです。さらに、個人的にいろいろあったけど本当は感謝しているし尊敬しているという内容を伝えても良いかもしれません。

正直、自分は悪くない。そこまでしなくちゃいけないの?と思うことはあるかもしれませんが、いつかまた縁があるかもしれません。和解したという形を作っておくのは悪くないのではないでしょうか。

逆恨みされることほど割に合わないことはありませんし、誰かを恨んだり嫌ったりすることはたくさんのエネルギーを消費します。そのエネルギーは今後の幸せな人生のためにとっておきましょう。


これまでシリーズでお伝えしてきた「円満退職のススメ!」。退職にあたり、理不尽なことも納得できないことも多々あるとは思います。

そんな時こそ、これからも続いていく自分の人生を一番に考えて、最良の選択をしていただければと思います。

この記事を書いたコンシェルジュ

キャリア編集部

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