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コラーゲンの糖化による影響と効果的な摂取方法とは

2022.4.21

こんにちは。シャンプーソムリエ講師の淡輪雄希です。

肌の弾力、みずみずしさはいつまでも維持していきたいところですが、いつの間にかシワやたるみが気になることってありますよね。

そんな時、お肌に良いものと言われ1番に頭に浮かぶのは「コラーゲン」ではないかと思うのですが、実はそのお悩み、そのコラーゲンが糖化していることが原因かもしれません。

今回はそんなコラーゲンに着目し、そこに起こる糖化についてご説明していきます。

touch body

コラーゲンの種類と役割

コラーゲンの種類

コラーゲンと聞くと美肌成分と認識されている方も多いと思いますが、コラーゲンは体内の組織や細胞を繋ぎ合わせる役割を担っているタンパク質の一種で主に皮膚や腱、軟骨などを構成しており、全体重の10%弱を占め、体内では水の次に多い成分と言われています。

現在、コラーゲンは全部で29種類確認されており、Ⅰ型Ⅱ型Ⅲ型……と種類が分類されています。その中で、肌にはⅠ型とⅢ型が多いと言われ、髪の毛には毛包幹細胞を支えるXVII型 (17型)が非常に重要とされており、減少すると白髪や薄毛の原因となるとも言われています。

コラーゲンの役割とは

コラーゲンの役割は美肌を作り出すこと!だけではありませんが、その肌は大きく分けると表皮、真皮、皮下組織という構成で成り立っています。その肌の弾力やハリを支えている真皮の大部分は間質成分というもので、その間質成分の70~90%をコラーゲンが占めています。

一時期コラーゲン入りの食品などが流行り、ぷるぷる肌を連想させるような謳い文句も多数見かけましたが、実際にはコラーゲンは肌だけではなく、骨、軟骨、腱、内蔵、血管壁などと様々なところにあり、それぞれの箇所で重要な役割を担っています。

例えば骨。骨はコラーゲンにカルシウムがくっついて構成されており、骨を作る土台として有機質の90%がコラーゲンでできています。なので、この土台にコラーゲンがしっかりあると、ゴムのようにしなりがあって折れにくい骨となるのですが、コラーゲンが少なくカルシウムやミネラル成分が多い場合、硬く折れやすい骨となってしまいます。

コラーゲンの糖化の原因と影響

肌の質を良くするだけではなく、健康面でも重要な役割をするコラーゲンですが、糖化することで逆に体を老化へと導いてしまいます。

糖の過剰摂取

メイラード反応という言葉を耳にしたことはないでしょうか?日本語で糖化反応と言い、体内で糖になるものを過剰に摂ると、糖が体に蓄積し、タンパク質と糖が結びつくことで糖化が起こります。タンパク質の一種であるコラーゲンは、特に糖化が起きやすいため、老化しやすい物質でもあります。

さらに、糖化状態が長く続けば続くほど、体温で焦げ付いたようなります。この時に生成される物質をAGEs (Advanced Glycation End Products)、この生成のことをメイラード反応というのですが、体内にできたAGEsは、肌だけでなく体内の様々な組織に作用し、体内の老化を促進してしまいます。

AGEsの発生

肌や体のおこげとも表現されるAGEsが生成される原因のひとつとして、コラーゲンは生成されてから分解されるまでの期間が長く、寿命が長いということがあげられます。他のタンパク質は数日~数ヶ月の寿命なのですが、コラーゲンはさらに寿命が長いことで、糖化の影響を受けやすく、いわゆるAGEsができてしまいます。

肌の真皮にあるコラーゲンの線維は、互いに橋をかけあうように結合することで、肌のハリが保たれています。しかし、AGEsは余分な結合を増加させ、橋が多くかかった状態にしてしまうので、その結果、線維の伸縮性を損なってしまい、肌は弾力を失い、硬くなり、シワやたるみの原因になり、くすみも目立つという悪循環が生まれてしまいます。

一方で糖化を抑えることができれば、AGEsの生成を防ぐ事ができるわけなので、食事をする際には過剰に糖を摂取しないように心がけたいものです。

コラーゲンの効果的な摂取方法とは

体内のコラーゲン量は加齢とともに減少すると言われており、25歳をピークにどんどん減っていくというデータもありますので、意識的にコラーゲンをしっかり摂っていただきたいですね。

ただし、闇雲に「コラーゲン入り」商品を手に取ればよいというわけではありません。最後に、そんなコラーゲンを効率よく摂取する方法についてご説明したいと思います。

コラーゲンペプチドを摂り入れる

サプリメント

コラーゲンは分子量30万と大きく、水に溶けにくい大きさです。熱を加えるとゼラチン状になり、分子量数万~数十万細かくなるので、温水に解けるようになります。それをさらに細かくしていくと、分子量が数百~数千のコラーゲンペプチドになります。ここまでくると水に溶けやすくなります。

つまり、コラーゲンをとるときに、コラーゲンのままだと吸収されにくいので、分子量を小さくしたコラーゲンペプチドを摂取するようにすると、体内に吸収されやすくなります。

そういった分子が小さいコラーゲンペプチドが入ったドリンクやサプリメントをうまく活用するのが良いかもしれません。

コラーゲンと一緒にビタミンCを摂取する

コラーゲンペプチドと一緒に摂取したいのがビタミンC。

実際に販売されているコラーゲンサプリメントなどをよく見てみると、コラーゲンの配合量に加え、「ビタミンC配合」と書かれているものをよく見かけます。

なぜ一緒に摂ると良いのかというと、コラーゲンは3重螺旋構造で構成されており、コラーゲンの力を活かすには、この形状を保つことが大切です。ちょっと専門的なお話しになりますが、その形状を保つ役割をしているのがヒドロキシプロリンで、このヒドロキシプロリンは、プロリルヒドロキシオキシラーゼという酵素がプロリンを水酸化してできています。

そして、このプロリルヒドロキシオキシラーゼを活性化するにはビタミンCが必要になってきます。要するにビタミンCをしっかり摂取することは、コラーゲンの構造を安定させることにつながる、というわけです。

コラーゲンを効率よく摂り入れるためには、コラーゲンペプチド ビタミンC の組み合わせを意識的に摂取してみましょう。

いかがでしたでしょうか、

今回はコラーゲンについてご紹介しました。

身体に必要なものは、しっかり摂取し、不必要なものはなるべく抑えることで体質や肌が変わってきます。また、体質を整えることにより肌質が良くなり、肌質が良くなることにより、健康な髪が生まれ、美しさに繋がっていきます。

シャンプーソムリエアカデミー認定講師
淡輪雄希

tsubomi +
オーナースタイリスト兼シャンプーソムリエ

この記事を書いたコンシェルジュ

一般社団法人シャンプーソムリエ協会

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